あらとさんは気まぐれ

思いつくもの書いていきます

小説読みます企画2作目『魔法少年はみかんが食べたい』

魔法少年はみかんが食べたい

https://ncode.syosetu.com/n1302gd/

 

読みやすさ:☆☆★★★

世界観  :☆☆☆★★

キャラクタ:☆☆☆★★

テンポ  :☆☆☆☆★

 

簡単なあらすじ

主人公:大空春はちょっと変わった(?)高校生。ひょんな事から魔導書を手に入れ、愉快な仲間たちと非日常世界へと足を踏み入れていく。

 

感想:

 キャラクターは(好き嫌い分かれると思うが)可愛らしく魅力的。セリフも生き生きして元気を貰える。ただ、地の文が読みづらくて話が入ってきませんでした。

 

 主人公も含めて登場人物の台詞回しが今風で可愛らしく、どこかアニメを見ているような感覚で読み進める事ができます。世界観も現代ファンタジーでとっつきやすく、ヒロイン?も魅力的でした。

 

 惜しむらくは地の文の構成がとても読みづらい所。

 

 本文から抜粋:

 桜が華々しく散っていき放課後の体育館横で春の陽だまりに当たりぽかぽかとして座っている今日のこの頃。

 

 恐らく主人公が陽だまりでのんびりしている所を表現したかったのではないかと見受けられます。しかし、一回流し読んだだけでは桜のカーテンが世界を覆い隠すような情景描写にも見えますし、体育館と桜で入学シーズンを示す文章のようにも見えます。

 

 私は文章とは書き手だけでなく読み手も筆を執っているのではないかと考えています。下書きをなぞらえるようにつらつらと文章を追っていく様はまさに作者の世界への旅そのもの。筆はスッと抜けた後に心地よさが湧き上がるものであり、途中で躓くとモヤモヤします。

 

 

 とはいえ、若さと力強さは感じる作品で、なろうらしさも感じました。

 かしこまった文章ばかりが正解ではない事は商業化されたなろう小説が証明しています。

 

 ぜひ完結まで頑張ってほしいと思いました。